春慶塗(しゅんけいぬり)について
春慶(しゅんけい)塗りは、漆塗りの一種で、ヒノキ、サワラ、トチなどの木地に着色し、透明度をさらに高めた技法で、杢りの美しさを生かすことができる。現在の春慶には、飛騨春慶、能代春慶、角館春慶、粟野(水戸)春慶、木曽(八沢)春慶、伊勢春慶がある。
春慶塗は、素朴な技法であるから、素地の質や、下地、漆精製の工夫が反映される。
春慶塗は、黄色または紅色の2色で、黄色はクチナシ、キハダ、雌黄、オーラミン、紅色はベンガラ、洋紅、スカーレットなどを使用する。最後に上塗りを施すが、この上塗りの技術と漆の質が製品の優越を大きく左右する。
木曽春慶:木目を活かし、漆を摺り込ませた堅固な技術であり、木曽漆器には代表的な塗方【木曽春慶・木曽堆朱・塗り分け呂色】がある。
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